おもてなしの心が大切
以前のことになりますが、ご葬儀の打ち合わせの時、お客様から「お前の言うことは信用できない」と言われたことがあります。ですが、ご葬儀をお手伝いさせていただくうちにお客様の心も軟化し、最後には「本当にありがとう」とお言葉をいただきました。「今後はすべてお任せします」とおっしゃっていただき、会員システムの入会や法事・新盆までお手伝いしたほど、信頼を寄せていただきました。
ご葬儀の間は、慣れないことで混乱され、感情が高ぶってしまう方もいらっしゃいます。まずは相手の話をよく聞き、その後で対応できる部分・そうでない部分を判断するようにしております。そして私どもスタッフは喪主様の視界に入るところに控え、何かあればいつでも対応できるようにサポートいたします。そうした誠意や姿勢は、おのずとお客様にも伝わり、ご理解いただけます。
ご葬儀は、失敗が許されない仕事です。その事をいつも肝に銘じながら、お手伝いさせていただいております。打ち合わせの際には、故人様をどのように送り出したいのか、ご家族様の想いや気持ちを汲みとれるよう心がけます。また、常にお客様の立場になり、何をしたらご安心していただけるのかを考え、おもてなしの心を忘れないようにしております。
「心にしみるご葬儀をしていただいてありがとうございました。故人も喜んでいると思います」と満足のお言葉を頂戴すると、こちらもうれしく思います。時には、感謝のお気持ちを行動で表していただけることもあります。32歳と、まだお若い方が亡くなられた時は、周りの方も大変混乱していらっしゃいました。そのご葬儀を務め上げた時、最後にある親族の方が、無言で私に手を差し出されました。その握手から、言葉にならない「ありがとう」のお気持ちを感じ取り、報われる想いがいたしました。
私たちスタッフの仕事は、あくまで裏方です。ご葬家様が混乱されている中でも、無事に儀式が執り行えるよう、冷静に見極めてお手伝いをさせていただくことが大切です。この先も、一人でも多くの方に「メモリードでご葬儀を頼んでよかった」と思っていただけるよう、精進していきたいと思います。
最近では、ご葬儀スタイルも変化・多様化しております。家族葬など、少人数のご葬儀も増えてまいりました。皆様それぞれ、生きてきた環境や生活スタイルが違いますので、最後のお見送りも違ってまいります。ご家族様も、メディアなどからご葬儀に関する情報を収集していらっしゃいますので、さまざまなご希望に柔軟に対応できるよう、日頃から研鑽を積んでまいりたいと思います。