明るいお気持ちを取り戻すお手伝いを
ある3人姉妹のご葬家様を霊柩車でお送りした際、「4人で出かけるのは久しぶりね」とお話ししているのを耳にしました。私は「4人?」と疑問に感じましたが、お棺の中で眠っていらっしゃるお父様も含め、4人とおっしゃったのだと分かりました。私の中で、故人様をご家族様とは別の存在として考えてしまっていたことに気づき、反省させられました。車内ではご姉妹がお父様との想い出話を明るく語られ、とてもあたたかい気持ちになりました。
日々ご葬儀のお手伝いをさせていただく中で、ご葬儀のあり方やスタイルが時代とともに変わりつつあることを実感しております。以前はご自宅に幕を張り、祭壇を設置しご葬儀を行っておりました。表にはテントをご用意し、葬列を組んで出棺をしておりましたが、現在ではそういった風習は無くなりつつあります。このような昔からある葬儀風景を見たことがないという、若いスタッフもおります。私たちはきちんと伝統を知った上で、故人様やご家族様に最も喜ばれるご提案ができるよう心がけております。
死はさまざまな理由でその方に訪れます。病気で亡くなられる方が最も多いですが、若くして亡くなられる方もいらっしゃいますし、生まれてすぐに亡くなってしまった赤ちゃんのご葬儀をお手伝いしたこともありました。突然の事故に遭われた方、あるいは自ら死を選ぶ方もいらっしゃいます。そんな辛い状況の中でも、少しでもご家族様に前向きになっていただきたいと思い、故人様がお元気だった時のお話こそ、じっくりと伺うようにしております。
ご葬儀というと、どうしても厳かで沈みがちなイメージを思い浮かべる方も多いかもしれません。「暗い・分からない・やってはいけないことが多い」などマイナスのイメージを持たれることもあり、以前は私自身も同じような感覚を持っていました。ですが、いくつものご葬儀をお手伝いさせていただく中で、ケースバイケースではありますが、笑顔になることでお客様との距離が近づくことがわかってまいりました。ご葬儀だからこそ、むしろ「明るい表情、気持ち」になってお帰りいただけるよう、笑顔を大切にし、お客様の心に寄り添ったお手伝いをしていきたいと思います。
現状では、メモリード会員の方からのご葬儀依頼が多いですが、会員ではない一般の方にもメモリードを選んでいただけるよう、さらなるサービス向上に努めていきたいと思います。また、メモリードでは自社ホール以外の、公営斎場でのご葬儀もお手伝いさせていただいております。多くの方に「メモリードに依頼して良かった」と思っていただけるよう、日々精進してまいります。