資料請求安心を届けたい
以前、故人様であるお母様のお化粧をしてほしいと、長男様よりご要望をいただいたことがあります。金銭的に余裕がないため、プロの納棺師に依頼はできなかったとおっしゃっておりました。慣れないながらも一生懸命お化粧をさせていただくと、お母様のお顔をご覧になった長男様から、涙ながらに「生きていた時の母そのままです」とお言葉をいただきました。自分の力がお客様のためになれたことを実感し、とても嬉しかったです。
この仕事を志したのは、親戚の葬儀で初めて見た湯灌（ゆかん）がきっかけでした。そこで働く女性スタッフの方は、とても優しい微笑みで故人の身体を洗ってくださっていました。その光景を見て、人の死に関わる仕事はとても温かく尊いものだと感じ、私もこの業界に入りました。葬儀社のスタッフは、故人様やご家族様のことを知らない「第三者」であり「他人」です。しかし、第三者だからこそ、お客様のためにできることがきっとあると信じています。まずはお客様が安心してお別れができるように、いつも温かい笑みで接することが第一歩だと、常に笑顔を心がけるようにしています。
一度ご利用いただいたお客様から、また次もメモリードでお願いしたいと、お声をかけていただける機会も数多くあります。ご葬儀から初七日、四十九日、一周忌、三回忌法要まで、何度かお手伝いさせていただいているご家族がいらっしゃるのですが、施設で開催されたイベントに、たまたまそのご家族様がご来館してくださいました。お互いに「あー！」と声を上げ、笑顔で再会できた時は、ご葬儀を通じて素敵な出会いができたと、感謝の気持ちでいっぱいになったことを覚えています。現在は、訪れたすべての方が施設内でいっそう心地よく過ごしていただけるよう、内装やインテリア、アメニティなど館内改善に取り組んでおります。そして、ご家族様やお客様に安心していただけるよう、日本一笑顔が素敵なスタッフを目指したいと思っております。
ご家族にとって、大切な人の死や別れに立ち会うこの仕事はとても難しいと日々感じています。お客様のためにどうするのが正解か、自分たちに何ができるのか……。判断に迷った時には、いつも「自分がお客様だったらどうしてほしいか」「今の自分がどう映るか」を考えて行動するようにしています。
