葬儀の打ち合わせで確認すべき事とは?

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葬儀の打ち合わせでは、家族が亡くなってすぐという悲しみの中、短時間で多くのことを決定していかなくてはいけません。

打ち合わせまでの流れ

病院や自宅でお亡くなりになられた後、すぐに火葬することはなく、「自宅」「葬儀社の安置室」「民間の遺体保管所」などにご遺体を安置します。これは法律でご遺体を最低1日間安置する必要があると定められているためです。

ご安置後、枕経(まくらぎょう)を行い、ここから僧侶や葬儀社との打ち合わせがはじまります。

ご家族がお亡くなりになられてからの数時間で、葬儀に関するすべての事を決めていきます。

まず、葬儀社が決まっている場合には、葬儀社と 葬儀の日程・会場・内容などを決めていきます。葬儀日程については僧侶またはお寺の都合も確認したうえで合わせて決定します。僧侶またはお寺とは 通夜 ・ 葬儀 ・ 初七日法要 ・ 戒名 などの相談もを行います。
できることなら・・ご家族や自分が元気なうちに、葬儀や埋葬方法などについて話し合っておくことが望ましいですが、準備の間もなく急な不幸に見舞われる場合もあります。全てのセレモニーが終わって落ち着いて振り返った時に、「周囲に勧められるままに、決めてしまったけど、やっぱり○○しておけばよかった。。」などと後悔することが無いよう、葬儀について決めるべき項目を知っておくと良いかと思います。

以下では、一般的な、葬儀の打ち合わせの流れについてご説明させていただきます。


ご遺体の安置後は、僧侶や葬儀社と、葬儀の打ち合わせ

喪主を決める

故人様の遺言で、喪主の指定があった場合には、遺言に従い、指定がない場合には、故人の配偶者が務めるのが慣習となっています。
また、家を継ぐ後継者が喪主となるのも昔からの慣習です。
配偶者が高齢だったり、病気である場合には以下のような血縁関係の順で決める事も一般的です。

  1. 長男
  2. 次男以降直系の男子
  3. 長女
  4. 長女以降直系の女子
  5. 故人様の両親
  6. 故人様の兄弟姉妹

配偶者や子供などの親族がいない場合は、知人や友人などの代表や世話人代表が喪主を務めることもあります。
また、喪主は必ずしも1人とする必要はありません。
法律で祭祀継承者(家を祀る行事を受け継ぐ人)は一人と定められていますが、喪主は複数でも構わないことになっています。

葬儀の宗教形式を確認する

故人様の宗教宗派が分からない場合には、まず、ご親族にご確認ください。
または、先祖のお墓がある菩提寺へ聞いてみるのも良いかと思います。仏壇があるお宅では、仏壇に飾られているご本尊と掛け軸によって宗派を判明することもできます。仏壇の中央に祭られているご本尊と掛け軸は宗派によって描かれている画が異なるからです。葬儀社に相談するのも良いかと思います。

最近では、宗教などの形式にこだわらない、自由なスタイルの葬儀も増えています。思い出の品や写真で偲ぶ葬儀、たくさんのお花で故人様を囲む「花祭壇」、好きだった音楽でお送りする「音楽葬」また、「樹木葬」や「自然葬」「海への散骨」など、さまざまなスタイルのお別れのカタチがあります。

日程を決める

まずは、菩提寺の僧侶の予定、火葬場の空き状況を確認しながら、葬儀社と火葬を行う日を決めます。火葬を行う日が決まったら、通夜式・告別式の日程が決まります。

葬儀の規模を決める

葬儀の規模は、葬儀の形式と参列者の数によって決まります。どのようなセレモニーを行いたいかをよく考え、予算や規模のイメージがある場合には、はっきりと担当者に伝えると良いでしょう。
葬儀の規模について、おおよその目安は以下になります。

  • 直 葬(火葬式)1人~10人程
  • 一日葬 数名~30人程
  • 家族葬 数名~30人程
  • 一般葬 50人以上
  • 社 葬(団体葬) 100人以上

あくまで目安なので、参列者がどれくらいになるのか故人様の職業やつながりなどを踏まえた上で葬儀社と相談するといいでしょう。

次の項目では、葬儀の形式によって異なるメリットとデメリットについてご説明させていただきますので、決める際のご参考にしてください。

葬儀の形式別のメリットとデメリット

直葬

■メリット

安置場所から直接火葬場へ搬送が行われ、すぐに火葬されるため短時間・低コストで行うことができます。

■デメリット

安置場所から直接 火葬となるため、故人様に対する感謝の気持ちを表す時間が短く、後になって後悔してしまう可能性が高くなります。

一日葬

■メリット

通夜式は行わず、本当に近しい関係者だけで、告別式と火葬を一日で行う葬儀形式です。火葬のみの直葬では、故人様とお別れをする時間がほとんどないですが、告別式を行うことで遺族が気持ちの整理をつけ易く心のケアにも繋がり、通夜がない分 費用も抑えられます。

■デメリット

式場を借りる場合、お通夜が無いので1日分でよいのでは? と思いがちですが、前日から準備をすることになりますので一般の葬儀と同じく2日間借りることになります。葬儀社によっては、式場費が一般の葬儀と変わらない場合もあります。また、一般の葬儀では、会葬者のほとんどが、お通夜に弔問に来られます。一日葬はお通夜を行わないので、ご親族以外の会葬者を招きずらい点があります。

家族葬

■メリット

家族のみで葬儀を行う家族葬は周囲に気を遣わず、故人様を心ゆくまで偲ぶことができます。また、家族以外の親しいご友人や親族にご参列いただく家族葬も可能です。

■デメリット

家族のみで葬儀を行った場合、親族から「何故呼ばないのか!」などクレームが来たり、葬儀が終わってからご自宅に弔問に来られる方の対応で夜間や週末の時間などを取られてしまいます。また、喪中ハガキで訃報を知り、葬儀後しばらく弔問客が絶えないというケースもあります。一般の参列者を呼ばないために香典が少なくなり、実質的な自己負担費用がかさむのもデメリットと言えるでしょう。

一般葬

■メリット

親戚や友人知人、ご近所、会社関係者など様々な人が参列します。そのため規模が大きくなりますが、生前お世話になった多くの方にご挨拶ができ、偲ばれる事ができます。また関係者に葬儀参列いただくことで葬儀の後の対応が少なくて済みます。参列者が多い=香典も多くなり葬儀費用の自己負担額が少なくなることもメリットです。

■デメリット

規模が大きくなるため、参列者の数に比例して費用はかかることになります。

社葬

■メリット

社葬は企業の広報活動の一環として行われる葬儀なので、かかった費用は福利厚生費とできます。また経営者が亡くなった場合は後継者のお披露目になるのでイメージアップにつながります。

■デメリット

たくさんの関係者をお招きするため、社葬は失敗すると逆にイメージダウンにつながってしまいます。段取りや当日の受付の対応など失礼のない対応が求められます。

葬儀の内容を決める

葬儀の規模が決まったら、セレモニー内容を一つ一つ決めていかなくてはいけません。
全ての内容が決まったら葬儀社から見積書が出されるはずです。予算にあっているかを確認し、気になる点があれば遠慮なく葬儀社のスタッフに確認してください。また、多くの場合「心づけ」や「お布施」は見積書に含まれていないのでご注意ください。

祭壇

葬儀会場の中央に置かれ、遺影写真や供物を飾るための壇です。伝統的な仏式祭壇の白木祭壇や、近年人気の花祭壇、神式祭壇やキリスト教式祭壇など様々な種類があり、規模と金額に幅があります。

大きく分けて3種類あります。
天然木棺・フラッシュ棺・布貼り棺です。デザインや金額は様々です。

  • 天然木棺・・・檜(ひのき)、樅(もみ)、桐(きり)、杉など天然木で造られた棺
  • フラッシュ棺・・・木枠の骨組みに、桐や欅(けやき)などの合板を貼り付けた棺
  • 布貼り棺・・・フラッシュ棺の上に布を貼った棺

骨壺

デザインや材質、金額が様々です。埋葬場所のサイズも考慮する必要があります。また、分骨する場合や手元供養する場合など用途を考慮して検討する必要があります。

遺影

葬儀のとき祭壇の中央に飾られる写真のことです。
できるだけ近年に撮影された、故人様らしい写真を選ぶと良いでしょう。
服装や背景は、加工できるので心配いりません。お1人で映っている写真でなくても大丈夫です。よい表情で大きく写っている写真を選んでください。

供花(きょうか)

故人様の霊を慰めるために、祭壇の周りに飾る花です。供花には故人様の霊を慰めて哀悼の意を表する意味合いと、祭壇や会場を花で飾ることで遺族の悲しみを和らげる意味合いがあります。

返礼品

参列してくれた方に、礼状とともにお渡しする品物です。日持ちのする飲み物や食べ物、後に残らない消耗品、カタログギフトなど様々です。香典をいただいた方にお渡しする品物は、香典返しと言います。

霊柩車

棺に入れた(いわゆる納棺した)ご遺体を「葬儀場」や「火葬場」まで運ぶための車です。葬儀場と火葬場が近い場合でも、公道を移動する場合は、霊柩車は必ず必要です。主に4つの種類があり、宮型霊柩車・洋型霊柩車・バン型霊柩車・バス型霊柩車があります。

  1. 宮型(みやがた)霊柩車・・・高級乗用車等を改造して、金箔などで装飾を施した霊柩車
  2. 洋型霊柩車・・・セダンタイプの車の荷台部分を棺室に改造した霊柩車
  3. バン型霊柩車・・・ミニバンやワゴンを改造した霊柩車
  4. バス型霊柩車・・・大型バスやマイクロバスを改造した霊柩車

お料理

通夜や葬儀の後などに参列者に会食をふるまう場合は、お料理も選ばなくてはいけません。
葬儀でふるまうお料理には、通夜ぶるまい・お斎(おとき)・精進落としがあります。

  1. 通夜振る舞い
    お通夜のあとに振舞われる料理のことで、簡単に摘まめるものが多くなっています。
  2. お斎(おとき)
    葬儀の前に食べる食事のことで、故人様と最期の食事をするという意味合いもあります。
  3. 精進落とし
    葬儀を手伝ってくれた方や、告別式に参列した方々の宴席料理です。

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